近年の消費者ニーズの多様化によって、デジタルマーケティングの重要性が高まってきています。しかし、これまでこのマーケティング手法に取り組んだことのない方にとっては「そもそもデジタルマーケティングって、何?」「デジタルマーケティングって具体的に何をすることなの?」という疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
デジタルマーケティングとは、“インターネットやIT技術など「デジタル」を活用して顧客と接点を作っていくマーケティング手法のこと”を指しますが、今回はそのデジタルマーケティングの定義やWebマーケティングとの違い、具体的な手法・実施のポイントなどを、網羅的・詳細に整理してみました。
これからデジタルマーケティングに取り組む予定の企業・ご担当者様の参考になれば幸いです。
<この記事を読むとわかること>
デジタルマーケティングの定義
マーケティング・Webマーケティングとの違い
デジタルマーケティングの具体的な手法
デジタルマーケティング実施のポイント
<筆者プロフィール>
日比 海里 株式会社トリッジ代表取締役 / WEBメディアディレクター・コンサルタント / デザイナー
デザイン・コンテンツ制作運用スキルをベースに、グラフィック・WEBデザインやオウンドメディア運営のサポートを通じてクライアントの課題解決・事業グロースを支援。
<目次>
デジタルマーケティングとは?
まずデジタルマーケティングの定義を押さえておきます。デジタルマーケティングとは、リアルでの顧客とのコミュニケーションに加え、インターネットやIT技術など「デジタル」を活用して顧客と接点を作っていくマーケティング手法のことを指します。
特に近年では消費者ニーズも多岐に渡っており、従来のリアルでのコミュニケーションだけでは、なかなか消費者の心理や興味関心をとらえにくくなってきています。 そのため、よりタイムリーに精緻なデータが取得できるデジタルツールを使い、多様化した消費者の行動・興味関心・欲求などを高い精度で把握し、それにより個々のターゲットに対して戦略的に「売るための仕組み」を作ることができる、それがデジタルマーケティングといえます。
マーケティング・Webマーケティングとの違い
なお、デジタルマーケティングと似た言葉として、一般的な「マーケティング」や「Webマーケティング」という言葉もあります。これらと「デジタルマーケティング」の概念の違いも整理すると、以下の図のようになります。最も大きな概念が「マーケティング」であり、その中に「デジタルマーケティング」が存在し、そしてさらにその中に「Webマーケティング」が内包されています。
まず一番概念としては狭いWebマーケティングですが、これは「Webに限定したマーケティング活動」というイメージです。具体的な施策としては、Webサイト(オウンドメディア等)、SEO、Web広告、SNSなどが挙げられます。
そのWebマーケティングよりも広い概念にあたるのがデジタルマーケティングですが、これはWebだけに限らず、その他の「デジタルツール全般を活用したマーケティング活動」を指します。Web以外のデジタルツールとしては、たとえば携帯アプリ、VR・AR、CRM、Iotなどが挙げられるでしょう。
そしてそれらWebマーケティング・デジタルマーケティング全てを包含している最も広い概念がマーケティングです。これについては様々な定義の解釈が存在していますが、広義で捉えれば「顧客の欲求を満たすために企業が行うあらゆる活動の総称」、狭義で捉えるなら「商品・サービスを効率的に売るための仕組みを作ること」と言えるでしょう。
そのためデジタルツールの活用に限らず、もっと広い視点での企業としての取り組み(たとえば商品企画・プライシング、リアルでの広告・TVCM、セミナー、DMなど)がここには該当します。
あくまで単なる定義でしかありませんが、棲み分けとしてはこのようなイメージで捉えると良いでしょう。
デジタルマーケティングを実施するメリット
重要性・必要性が増しているデジタルマーケティングですが、実施するメリットを簡単に整理しておくと、主には以下の4つが挙げられます。
<デジタルマーケティングを実施するメリット>
リアルタイムで分析可能
個々のユーザーに最適化可能
複数のチャネルでアプローチ可能
(施策によっては)コストダウン可能
メリット①:リアルタイムで分析可能
ユーザーが「今どこにいて、何をしようとしているのか」などのデータがリアルタイムでチェック・分析できるので、そのタイミングにあった適切なアプローチができます。
メリット②:個々のユーザーに最適化可能
多様化した消費者の行動、興味関心、欲求などを高い精度で把握し、それによって個々のターゲットに対して戦略的に「売るための仕組み」を作ることができます。
メリット③:複数のチャネルでアプローチ可能
Webだけでなく、SNS、メール、アプリ、AI、CRM、デジタルサイネージなど、様々なチャネルを掛け合わせて効果的に活用しながらアプローチも可能です。
メリット④:(施策によっては)コストダウン可能
また実施する施策にもよりますが、リアルでのマーケティング活動よりもデジタルの方がコストダウンすることも可能なケースもあります。
たとえばコンテンツマーケティングを有効に機能させることができれば、作成したコンテンツが半永続的に見込客を集客し続けてくれるようになるため、中長期で大幅にコストを抑えることも可能です。
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デジタルマーケティングの具体的な手法・打ち手
前述の通り、概念としてはデジタルマーケティングはWebマーケティングよりも広いので、その手法は多岐にわたりますが、よく用いられる具体的な手法・打ち手としては以下のものが挙げられます。
手法・打ち手 | 概要 |
---|---|
コンテンツマーケティング | ユーザーにとって価値のあるコンテンツ(情報)を提供し、そのコンテンツを通じてユーザーとコミュニケーションをとることで、ユーザーの態度変容を図る(ニーズの醸成→購買→ファン化)手法のこと。 |
コンテンツSEO | コンテンツマーケティングの一部。ユーザーのニーズを満たすコンテンツ(情報)を継続的に発信し、検索エンジンからユーザーを集客する手法のこと。 |
その他SEO(テクニカルSEO・外部施策) | WEBページの情報を正しくクローラーに理解してもらうための施策や、外部サイトからの被リンクを獲得しWEBサイトの評価を高めるための施策のこと。 |
SNSマーケティング | SNSアカウントを運用し、自社のファンになってくれるユーザーを増やしたり、販売促進に繋げる手法のこと。 |
メールマーケティング | 自社で保有するメールリストに対してメール配信を行なってユーザーとコミュニケーションを図り、集客や信頼関係構築を行う手法のこと。 |
MA(マーケティングオートメーション) | 取得した顧客情報を一元管理し、顧客開拓等のマーケティング活動を自動化する仕組み・ツールのこと。 |
動画マーケティング | 認知の拡大から顧客獲得までを映像コンテンツの活用を通じて行うマーケティング手法のこと。 |
CRM | 顧客情報を管理・分析し、顧客と良好な関係を構築・維持するためのマーケティング手法のこと。 |
Web広告 | WEB上のメディア・SNS・メール等に配信される広告のこと。ユーザーの年齢・性別・地域・趣味・関心のある事柄など、細かいターゲティングが可能。検索連動型広告(リスティング広告)、 ディスプレイ広告、記事広告などがある。 |
SNS広告 | Facebook・X(旧Twitter)・Instagram・LINEなど、SNSプラットフォームに配信する広告のこと。様々な配信方法が選択できることに加え、幅広いユーザー層にリーチが可能。 |
デジタルマーケティング実施のポイント
上記の通り、デジタルマーケティングとひと言で言っても、様々な打ち手・手法が存在します。そしてその各種手法ごとに、もちろん特徴の違いやメリット・デメリットがありますし、獲得できる効果・成果も異なります。
そのため、自社が抱える課題を事前に適切に整理し、扱う商材や戦う市場環境、さらには自社のリソース(人員・予算等)なども考慮しながら、最適な手法・打ち手を選択することが、デジタルマーケティングを成功に導くためのポイントになります。
まとめ:戦略的に有効な打ち手を選択していくことが大切
今回はデジタルマーケティングの定義やWebマーケティングとの違い、具体的な手法・実施のポイントなどを、網羅的・詳細に整理してみました。
近年は消費者ニーズが多様化し、従来のリアルでのコミュニケーションだけでは、なかなか消費者の心理や興味関心をとらえにくくなってきています。そのため自社の課題や市場環境を適切に捉え、様々な打ち手・手法を適切に選択しながら、デジタルツールを活用した戦略的なマーケティング施策に取り組むことが大切です。
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